東ロドピトラキア美術博物館センター建物の引渡し式

作成日 2009年2月13日(金曜)17:34

本日、ハスコヴォ県アレクサンドロヴォ村の近くで新しく建設された東ロドピ博物館センターの引渡し式が行われました。プロジェクトを担当した日本の業者とブルガリアの委託先が建設および設備に関する業務文書一式を文化大臣のステファン・ダナイロフ教授に引き渡しました。前例をみないアレクサンドロヴォ墳墓のレプリカ(複製)がある博物館センターは、日本政府から提供された3億4100万円で建設されました。さらに、ハスコヴォ市は付属インフラの建設に約50万レヴァを投入しました。博物館センターの管理は自治体に委託されると文化大臣は述べました。

 

レプリカの製作を担当したブラディミル・ツヴェトコフの話では、総重量80トンを超える330個の石ブロックを使用したとのことです。壁画の再現はたいへん忠実に行われました。現物と全く同じものを目指したからです。見た目が本物と同じでも成分が異なるアクリル塗料を使った理由は、1万年後に本物とレプリカを間違えないためだとブルガリア修復技師協会会長のグリゴリー・グリゴロフが言っていました。

アレクサンドロヴォ墳墓を2000年に発見したのは、今は亡きゲオルギー・キトフ博士です。本物の修復を担当したヴァレンティン・トドロフ教授の話では、紀元前4世紀に作られた墳墓の最も貴重なところは壁画だそうです。この数ヶ月で専門家たちは進んでいく壁画の劣化を食い止め、強化したということです。墳墓はユネスコ世界遺産に立候補しています。

竹田恒治日本大使が述べたところでは、毎年1万人以上の日本人客がブルガリアを訪れます。今後は是非この博物館センターまで足を運んでほしいと述べ、日本人が歴史や文化に大きな関心を持っており、遺跡が溢れるハスコヴォ県東ロドピ地区に魅力を感じるに違いないと考えているようです。